人員計画表は、部署と対象期間を揃え、現在の人数、入退社・異動の見込み、必要人数、その差と対応策を一つの表で確認できるように作ります。以下のテンプレートをコピーし、自社の部署・職種区分に合わせて編集してください。記入前に「いつの人数を、どの基準で数えるか」を決めることが大切です。
人員計画テンプレート:まず記入する表と使い方
この表は、部署ごとの人員の過不足を確認し、採用や異動などの対応を検討するためのひな型です。公的な指定様式ではありません。表をコピーして行を追加し、自社で使う表計算ソフトなどに貼り付けて利用できます。
| 対象期間 | 部署・職種など | 期首人数 | 採用予定 | 転入予定 | 退職予定 | 転出予定 | 期末見込 | 必要人数 | 過不足 | 対応策・決定状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 〔開始日~終了日〕 | 〔部署・区分〕 | 〔案/承認済み等〕 |
期末見込=期首人数+採用予定+転入予定-退職予定-転出予定、過不足=期末見込-必要人数として計算します。過不足がマイナスなら不足、プラスなら超過です。計算式を表計算ソフトに設定する場合は、各列の参照先と符号を確認してください。
退職や異動の「予定」は、確定した人数と見込みの人数を混在させないようにします。必要に応じて「確定/見込み」の列を追加してください。また、必要人数の根拠、記入者、確認者、最終更新日を表の上部または別列に残すと、後から数字を見直しやすくなります。
部署別の記入例
次は計算方法を示すサンプルであり、実在企業の計画や実績ではありません。
| 対象期間 | 部署・職種など | 期首人数 | 採用予定 | 転入予定 | 退職予定 | 転出予定 | 期末見込 | 必要人数 | 過不足 | 対応策・決定状況 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 〔対象年度〕 | 〔営業部〕 | 10 | 1 | 1 | 1 | 0 | 11 | 12 | -1 | 採用・業務配分を再検討/案 |
| 〔対象年度〕 | 〔企画部〕 | 7 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 6 | 0 | 転出後の業務を確認/案 |
営業部の期末見込は「10+1+1-1=11人」です。必要人数12人との差はマイナス1人となります。ただし、不足1人=直ちに1人採用ではありません。必要人数の根拠、異動の実現可能性、育成にかかる期間、予算などを確認してから対応を決めます。
サンプルでは企画部から営業部へ1人異動する想定です。同じ異動を、企画部の「転出」と営業部の「転入」に記入します。全社合計を確認する際は、この2つを別々の増減として数えないでください。
記入前に人数の基準を揃える
人員計画表は、比較する数字の基準が違うと正しく読めません。まず、次の点を人事部門と各部署で揃えます。
- 対象期間と基準日: 年度・四半期・月のどれで計画するか。期首人数は何日時点か。
- 人数の数え方: 在籍者数を使うか、実際に稼働できる人数を別に管理するか。
- 対象者の範囲: 正社員、契約社員、パート・アルバイト、派遣社員などを同じ表に含めるか、区分を分けるか。
- 兼務・休職の扱い: 複数部署への計上方法や、休職者を期末見込に含めるか。自社の集計目的に応じて決める。
- 異動・入退社の計上日: 発令日や入退社日が対象期間内かを確認する。
特に、在籍人数と稼働可能人数を一つの数字に混ぜないことが重要です。人数では把握しにくい兼務や短時間勤務がある場合は、人数の表に加えて、必要に応じて稼働量を別欄で管理します。
表の元となる所属、雇用形態、入退社予定などの項目と更新方法は、人事データベースの管理項目と更新方法も参考にしてください。個人別の情報を扱う場合は、利用目的と閲覧範囲を決め、個人情報保護委員会のガイドラインに照らして管理方法を確認します。
人員計画表を完成させる4つの手順
1.基準日時点の人数を確定する
人事台帳などの管理元を決め、対象部署と職種・雇用区分ごとの期首人数を集計します。部署が使っている名簿と人事部門のデータが異なる場合は、異動の反映日や退職者の扱いを確認してから記入してください。
2.必要人数と、その根拠を記入する
各部署に「何人ほしいか」だけを聞くのではなく、いつ、どの業務・役割に、なぜ必要かも確認します。事業計画、予定業務量、欠員の補充、必要なスキルなど、判断に使った前提を記録しましょう。
人数だけでなく、将来必要な職種やスキルの構成から検討する場合は、将来必要な人材構成の考え方を参照してください。
3.増減見込みを反映し、過不足を計算する
対象期間内の採用、退職、転入、転出を記入して期末見込を出し、必要人数と比較します。未確定の予定はその状態を明示し、確定した異動や採用と区別します。
部署間異動は、異動元と異動先の双方に同じ期間・同じ基準で反映してください。人数の差を異動で埋める案が出た場合も、個人を先に当てはめるのではなく、人材配置を検討する手順に沿って役割と候補者を確認します。
4.対応案、決定者、見直し日を記録する
不足が出た部署については、採用、配置転換、育成、業務の見直しなどの選択肢を検討します。超過が出た場合も、数字だけで人員削減を結論づけず、業務量や今後の事業計画を確認します。
表には「検討中の案」と「承認された計画」を区別して記入します。誰が決定するか、いつ次に見直すかも決めておけば、予定と実態が変わった際に更新できます。
計画と実態がずれないための確認点
作成後は、少なくとも次を点検しましょう。
- 各部署の期首人数と、人事データの基準日が一致している
- 部署間異動の転入・転出が対応し、全社合計で二重計上されていない
- 採用・退職・異動の予定日が対象期間に入っている
- 必要人数の根拠と、部門の要望・承認結果を区別している
- 対応策の実施時期と、次回の見直し日が決まっている
- 個人別データを併用する場合、閲覧できる人を必要な範囲に限定している
人数の計画は、予算とも照合が必要です。人件費の計算や中長期の費用試算は、人員計画と人件費試算の確認方法を参照してください。
人員計画テンプレートに関するよくある質問
人員計画と採用計画は同じですか?
同じではありません。この記事の人員計画表は、部署ごとの必要人数と現状・増減見込みを比較するためのものです。採用計画は、その結果として採用が必要と判断した場合に、募集する職種、人数、時期などを具体化します。不足分の対応は採用だけに限りません。
休職者や兼務者は何人として記入しますか?
一律の数え方はありません。まず、この表で「在籍人数」と「稼働できる人数」のどちらを見たいかを決めてください。休職者を在籍人数に含める場合は、稼働状況を別欄で示す方法があります。兼務者も、部署ごとの人数を単純に足すと全社人数と合わなくなるため、主所属と兼務先の計上ルールを決めて記録します。
まとめ:同じ基準で過不足を確認し、対応策まで記録する
人員計画表は、期首人数と必要人数を並べるだけでは完成しません。対象期間と人数の定義を揃え、増減見込みから期末人数を計算し、差の根拠と対応策・決定状況まで残しましょう。まずはテンプレートを自社の部署・区分に合わせて編集し、各部署と数字を確認してください。
部署ごとの人数や異動案を確認するための情報管理も見直す場合は、サイレコの組織・従業員管理に関する機能をご確認ください。