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人事システム導入の稟議書の書き方|そのまま使えるひな型・記入例と費用対効果の示し方

人事システム導入の稟議書の書き方|そのまま使えるひな型・記入例と費用対効果の示し方

人事システム導入の稟議書には、承認してほしい内容に加え、現状の課題、導入目的、選定理由、総費用、自社データによる効果試算、セキュリティ、導入計画、運用体制を記載します。

製品の機能やメリットを並べるだけでは、決裁者は投資の妥当性を判断できません。「どの課題を、どの機能によって、どの指標まで改善するのか」を対応させることが重要です。

本記事では、そのまま使える稟議書のひな型と記入例、費用対効果の計算方法、提出前に確認したいポイントを紹介します。

人事システム導入の稟議書には9項目を記載する

人事システム導入の稟議書には、少なくとも次の9項目を記載しましょう。

項目記載する内容
1. 承認事項導入する製品、対象範囲、契約期間、予算、利用開始日
2. 現状の課題現在の業務で発生している工数、ミス、属人化など
3. 導入目的システムによって何を改善するのか
4. 対象業務・必要機能システム化する業務と、そのために必要な機能
5. 選定理由比較した製品、比較条件、選んだ製品が要件に合う理由
6. 費用初期費用、月額費用、オプション費用、移行費用など
7. 導入効果削減できる工数や費用、改善を確認する指標
8. セキュリティ権限管理、認証、暗号化、委託先管理などの確認結果
9. 導入計画・運用体制スケジュール、担当者、データ移行、教育、リスク対応

企業によっては、稟議書の様式や相見積もりの要件が定められています。作成前に、自社の稟議規程、購買規程、情報セキュリティ規程を確認してください。

最初に「何の承認を求めるか」を明記する

稟議書の冒頭では、決裁者に何を承認してほしいのかを明確にします。

「人事業務を効率化するため、人事システムを導入したい」とだけ書いても、契約内容や費用が分かりません。次の事項を簡潔に示しましょう。

  • 導入する製品名と提供会社
  • 対象となる部署・従業員
  • 利用する機能
  • 契約期間
  • 初期費用と利用料
  • 導入希望日
  • 承認を求める予算総額

料金はWebサイト上の目安ではなく、原則としてベンダーが発行した正式な見積書を使います。従業員数、オプション、データ移行、サポート内容などによって金額が変わる場合があるためです。

課題・機能・期待効果を一対一で対応させる

説得力のある稟議書を作るには、「現状課題」「必要機能」「導入後に確認する指標」を対応させます。

現状の課題必要な機能導入後に確認する指標
従業員情報が複数のファイルに分散している従業員情報の一元管理情報の検索時間、更新作業時間
同じ情報を複数の台帳へ転記している情報更新・データ連携転記作業時間、修正件数
組織変更のたびに組織図を手作業で更新している組織図の作成・履歴管理組織図の作成時間、更新漏れ件数
申請内容を人事担当者が台帳へ転記している申請承認・ワークフロー転記時間、差し戻し件数
人事評価の配布・回収・集計に時間がかかる人事評価業務の支援配布・回収・集計時間、未提出件数

すべての課題を一度に解決しようとすると、必要機能と費用が膨らみやすくなります。今回の導入範囲と、将来検討する範囲を分けることも大切です。

人事システム導入稟議書のひな型

以下は、人事システム導入に利用できる稟議書のひな型です。自社の様式や決裁基準に合わせて変更してください。

人事システム導入稟議書テンプレート

件名
人事システム「[製品名]」導入の件

1. 承認を申請する事項
[対象業務]の改善を目的として、[提供会社名]が提供する人事システム「[製品名]」を導入したく、下記内容について承認を申請します。

  • 利用対象:[対象部署・対象人数]
  • 利用機能:[利用する機能]
  • 契約期間:[開始日]から[終了日/自動更新等]
  • 利用開始予定日:[年月日]
  • 初年度予算:[金額]円
  • 次年度以降の年間費用:[金額]円

2. 導入の背景・現状課題

現在、[対象業務]は[Excel、紙、既存システム等]で管理しています。その結果、以下の課題が発生しています。

  • [作業名]に月[時間]時間を要している
  • [情報・台帳]への重複入力が月[件数]件発生している
  • 情報の更新責任者や更新時期が統一されていない
  • [具体的なミス・確認作業・属人化]が発生している

3. 導入目的

本システムの導入により、[対象情報]を一元管理し、[対象作業]の標準化・効率化を図ります。導入後は、[測定指標]を用いて効果を確認します。

4. 対象業務・必要機能

対象業務必要機能必要とする理由
[業務名][機能][解決したい課題]
[業務名][機能][解決したい課題]

5. 製品の選定理由

候補となる[製品数]製品を、[機能、費用、セキュリティ、連携、サポート等]で比較しました。「[製品名]」は、必須要件である[要件]に対応し、[自社の運用に適合する理由]を確認できたため、導入候補として選定しました。

詳細は添付の製品比較表を参照してください。

6. 導入費用

費用項目初年度次年度以降
初期費用[金額]円
基本利用料[金額]円[金額]円
オプション費用[金額]円[金額]円
データ移行費用[金額]円
外部システム連携費用[金額]円[金額]円
教育・マニュアル整備費用[金額]円[金額]円
その他[金額]円[金額]円
合計[金額]円[金額]円

7. 導入効果・費用対効果

現在、対象業務には年間[時間]時間、年間[金額]円相当の業務コストが発生しています。導入後は[作業内容]の見直しにより、年間[時間]時間の削減を目標とします。

  • 年間の定量効果:[金額]円
  • 年間のシステム関連費用:[金額]円
  • 年間差額:[金額]円
  • 投資回収期間の試算:[期間]
  • 効果測定時期:導入後[3カ月/6カ月/1年]

8. セキュリティ・個人情報保護

以下の項目について、ベンダーの公式資料、契約書、セキュリティチェックシートにより確認します。

  • 保存・処理する情報の範囲
  • 利用者と閲覧・編集権限
  • 認証方法
  • 通信・保存データの保護
  • 操作ログの取得範囲
  • バックアップと復旧方法
  • 障害・インシデント発生時の連絡体制
  • 再委託先の有無と管理方法
  • 契約終了時のデータ返却・削除方法

9. 導入計画・運用体制

  • 導入責任者:[部署・役職]
  • システム管理者:[部署・担当]
  • データ移行担当:[部署・担当]
  • 利用部門への説明・教育:[実施時期・方法]
  • 試験運用期間:[期間]
  • 本稼働予定日:[年月日]
  • 導入後の効果確認:[年月]

10. 想定リスクと対応

想定リスク対応策担当者
データ移行に時間を要する対象項目を事前整理し、試験移行を行う[担当]
利用方法が定着しない説明会、マニュアル、問い合わせ窓口を用意する[担当]
想定した効果が得られない導入後に指標を測定し、業務フローを見直す[担当]
既存システムと連携できない契約前に連携方式と対象項目を確認する[担当]

11. 添付資料

  • 正式見積書
  • 製品比較表
  • 要件一覧
  • 費用対効果の計算表
  • セキュリティチェックシート
  • 導入スケジュール
  • データ移行計画
  • 利用規約・契約条件
  • デモまたは無料トライアルの評価結果

人事情報の一元管理を目的とする稟議書の記入例

ここでは、複数のExcelファイルに分散している人事情報を一元管理する場合の記入例を示します。

数値は架空の効果を示すものではありません。必ず自社で測定した時間、件数、見積金額へ置き換えてください。

件名・目的・承認事項の記入例

件名
クラウド型人事管理システム「[製品名]」導入の件

承認事項
従業員情報の一元管理および更新業務の効率化を目的として、[提供会社名]が提供する「[製品名]」を導入したく、初年度予算[金額]円の承認を申請します。

利用対象は人事部および[対象となる管理者・従業員]、対象人数は[人数]名です。契約期間は[年月日]から[年月日]までとし、[年月日]の本稼働を予定しています。

現状課題の記入例

現在、従業員の基本情報、所属情報、資格情報、面談履歴などを複数のExcelファイルで管理しています。

異動や身上情報の変更が発生した場合、担当者が複数の台帳を更新しているため、月間[時間]時間の更新・照合作業が発生しています。また、ファイルごとに更新日や管理担当者が異なり、情報を利用する前に最新版を確認する必要があります。

そこで、人事情報の管理場所と更新手順を統一し、検索・更新・集計に要する作業を減らす必要があります。

「管理が大変」「Excelでは限界がある」といった抽象的な表現だけでなく、対象ファイル数、更新回数、作業時間、修正件数などを記載するのがポイントです。

選定理由の記入例

候補となる[製品数]製品について、以下の条件で比較しました。

  • 従業員情報を一元管理できること
  • 自社で必要な管理項目を設定できること
  • 組織情報と従業員情報を関連付けて管理できること
  • 閲覧・編集権限を設定できること
  • 既存の[給与・勤怠等]システムとのデータ受け渡しが可能であること
  • 自社のセキュリティ基準を満たすこと
  • 初期設定・データ移行・運用に関する支援を受けられること
  • 利用人数を前提とした総費用が予算内であること

「[製品名]」は、必須要件である[要件]に対応しており、デモまたは試用環境で[確認した業務]を実施できることを確認しました。費用、対応機能、導入支援を総合的に比較した結果、今回の対象業務に適していると判断しました。

導入効果の記入例

導入後は、従業員情報の管理場所と更新手順を統一します。これにより、複数台帳への転記、情報検索、最新版の確認、集計用データの作成に要する時間の削減を目指します。

効果は、次の指標で確認します。

指標導入前目標確認時期
従業員情報の更新時間月[時間]時間月[時間]時間導入6カ月後
情報検索・照会時間月[時間]時間月[時間]時間導入6カ月後
重複入力件数月[件数]件月[件数]件導入6カ月後
データ修正件数月[件数]件月[件数]件導入6カ月後
対象台帳数[数]ファイル[数]システム・ファイル本稼働時

導入効果を確定事項として書くのではなく、「目標」「試算」「導入後に測定する指標」として記載します。

セキュリティ・導入体制の記入例

本システムでは、従業員の基本情報、所属情報、評価情報などを取り扱う予定です。保存する情報の範囲を明確にし、業務上必要な利用者に限って閲覧・編集権限を付与します。

契約前に、認証方法、通信やデータの保護、操作ログ、バックアップ、障害時の対応、再委託、契約終了時のデータ削除について、情報システム部門および法務部門と確認します。

導入責任者は[部署・役職]、システム管理者は[部署・担当者]とします。データ移行前に管理項目、重複データ、更新責任者を整理し、試験移行と利用部門による確認を経て本稼働へ移行します。

費用対効果は自社の実測工数と総費用から算出する

費用対効果を示す際は、ベンダーが公表している一般的な削減率をそのまま自社へ当てはめないようにしましょう。

業務フロー、従業員数、給与水準、利用機能は企業ごとに異なります。まず現在の作業時間と発生回数を測り、自社の条件で試算します。

年間業務コストの計算式

現在の年間業務コストは、次の式で計算できます。

年間業務コスト=1回あたりの作業時間×年間の実施回数×担当人数×時間単価

例えば、1回2時間の作業を月4回、2人で行っている場合、年間作業時間は次のとおりです。

2時間×4回×12カ月×2人=192時間

金額換算する場合は、社内で定めている時間単価を使用します。時間単価の算定基準が分からない場合は、経理部門や経営企画部門に確認してください。

人事システムの導入によって対象作業が完全になくなるとは限りません。そのため、削減前の全工数ではなく、導入後も残る確認・承認・修正作業を差し引いて試算します。

年間削減効果=削減可能時間×時間単価

年間差額=年間削減効果-年間システム関連費用

投資回収期間=初期投資額÷年間差額

年間差額がマイナスの場合でも、直ちに導入価値がないとは限りません。ただし、業務継続、情報管理、内部統制、データ活用など、金額以外の目的と評価方法を明確にする必要があります。

初期費用だけでなく総保有コストを比較する

費用比較では、月額料金だけでなく、導入から運用終了までに必要となる総費用を確認します。

  • 初期費用
  • 基本利用料
  • 利用人数に応じた料金
  • オプション機能
  • データ移行
  • 初期設定
  • 外部システム連携
  • 操作研修
  • マニュアル整備
  • 社内担当者の導入工数
  • 契約更新時の条件
  • 解約・データ出力にかかる費用

Webサイトに掲載されている料金は目安の場合があります。稟議書には、利用人数、契約期間、利用機能を確定したうえで取得した正式見積もりを添付しましょう。

定量化できない効果は評価方法を決めて記載する

人事システムの効果には、金額へ換算しにくいものもあります。無理に金額化せず、導入後に確認できる指標を設定しましょう。

期待する効果確認方法の例
必要な人事情報を探しやすくする情報照会1件あたりの所要時間
情報の鮮度を保つ更新期限超過件数、未更新項目数
管理方法を標準化する個人管理ファイル数、例外手順数
閲覧範囲を適切に管理する権限棚卸しの実施状況、不要権限の件数
人事情報を意思決定に利用する会議・施策での利用頻度、必要データの準備時間

「情報を一元管理できるため効果がある」と書くだけでは不十分です。一元化した結果、どの業務や判断がどう変わるのかを示してください。

選定理由は候補製品を同じ条件で比較して示す

決裁者が確認したいのは、「人事システムが必要か」だけではありません。「なぜ、その製品を選んだのか」も重要な判断材料です。

候補製品は、同じ条件と対象時点で比較します。

比較項目製品A製品B製品C
必須機能への対応
オプション機能
初期費用
年間利用料
データ移行
外部システム連携
権限管理・認証
セキュリティ認証
導入支援
運用サポート
契約期間・解約条件
自社要件への適合状況

公開されていない情報は推測せず、「要問い合わせ」または「公式サイトで確認できず」と記載します。

必須条件と希望条件を分ける

比較表を作る前に、要件を次のように分類しましょう。

  • 必須条件:対応していなければ選定できない要件
  • 希望条件:対応していることが望ましい要件
  • 将来条件:将来的な利用を想定して確認する要件
  • 対象外:今回の導入では使用しない要件

機能数が多い製品が、自社に適しているとは限りません。自社の必須条件を満たすか、利用しない機能へ過剰な費用が発生しないかを確認することが重要です。

安さだけでなく追加作業も確認する

利用料金が低くても、必要な機能が不足していれば、手作業や別システムの契約が残る場合があります。

次のような追加作業も比較してください。

  • システム間のデータを手作業で転記する
  • CSVファイルを毎回加工する
  • 別のシステムを追加契約する
  • 自社でマニュアルや設定を整備する
  • 法改正や組織変更のたびに設定を変更する
  • 問い合わせ対応を社内だけで行う

製品価格と社内作業の両方を確認すると、実態に近い比較ができます。

人事データを扱うためセキュリティと委託先監督を確認する

人事システムでは、住所、連絡先、給与、評価、経歴など、機密性の高い情報を取り扱う可能性があります。セキュリティは、稟議書の独立した項目として記載しましょう。

個人情報保護委員会は、人事労務管理サービスをクラウド環境で利用する場合について、安全管理措置や委託先の監督に関する注意喚起を行っています。また、個人データの取り扱いを委託する場合、個人情報取扱事業者には、委託先で適切な安全管理が図られるよう必要かつ適切な監督が求められます。

契約前に、少なくとも次の事項を確認してください。

  • システムで取り扱う情報と利用目的
  • 利用者の範囲
  • 閲覧・登録・編集・出力権限
  • パスワードポリシーや多要素認証
  • 通信・保存データの保護
  • 操作ログの取得・確認方法
  • バックアップと復旧方法
  • サービス停止時の対応
  • インシデント発生時の連絡方法
  • 再委託先やデータの取り扱い
  • データの保存場所
  • 契約終了時のデータ返却・削除
  • 自社側で実施すべき設定や権限管理

セキュリティ認証を取得していることだけで、自社に必要な確認がすべて終わるわけではありません。認証の対象範囲、契約する機能、自社側の運用責任まで確認する必要があります。

中小企業の場合は、IPAの「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」や、同ガイドライン付録の「中小企業のためのクラウドサービス安全利用の手引き」も確認資料として利用できます。

なお、個別の契約や個人情報保護法上の判断について不明点がある場合は、法務担当者、弁護士、個人情報保護委員会の相談窓口などへ確認してください。

導入計画と運用責任者まで示して実行可能性を伝える

人事システムは、契約すれば直ちに運用できるとは限りません。管理項目の整理、初期設定、データ移行、権限設定、操作確認、利用者への案内などが必要です。

稟議書には、次の工程と担当者を記載します。

  1. 管理する人事情報と対象業務を確定する
  2. 既存データを整理する
  3. 初期設定と権限設定を行う
  4. 一部データで試験移行する
  5. 移行結果と業務フローを確認する
  6. 管理者・利用者向けの説明を行う
  7. 本番データを移行する
  8. 本稼働を開始する
  9. 導入後の効果と運用状況を確認する

特に、人事部門、情報システム部門、利用部門、ベンダーの役割分担を明確にしましょう。

導入時点で管理項目や更新責任者が決まっていないと、システムを導入しても情報が古いままになる可能性があります。既存の業務をそのままシステムへ移すのではなく、不要な台帳、重複項目、例外的な手順も見直してください。

稟議提出前に決裁者・経理・情報システム部門と確認する

完成した稟議書をそのまま提出するのではなく、関係部署と事前に論点を確認すると、必要な資料をそろえやすくなります。

確認相手主な確認事項
決裁者・経営層導入目的、経営課題との関係、期待効果、優先度
経理・財務部門予算、費用計上、支払条件、契約期間、更新条件
情報システム部門セキュリティ、認証、連携、アカウント管理、障害対応
法務部門利用規約、個人情報の取り扱い、委託・再委託、解約条件
利用部門操作性、業務フロー、必要機能、教育方法
購買部門相見積もり、発注条件、取引先審査

事前調整は、承認を約束してもらうためのものではありません。各部門が判断するために必要な情報を把握し、稟議書や添付資料へ反映するために行います。

人事システム導入の稟議書で避けたい5つの書き方

1. 導入目的が「業務効率化」だけになっている

業務効率化という言葉だけでは、対象業務も目標も分かりません。「従業員情報の更新作業を標準化する」など、対象とする業務を具体的に示しましょう。

2. ベンダーの削減率を自社の効果として記載する

他社事例やベンダーの試算は参考情報です。自社でも同じ効果が得られるとは限りません。自社の作業時間と業務量を測り、前提条件を明記して試算してください。

3. 月額料金だけを記載する

導入時には、初期設定、データ移行、オプション、連携、社内教育などの費用が発生する可能性があります。初年度と次年度以降を分けて総費用を示しましょう。

4. 製品の機能を羅列する

自社で利用しない機能を数多く紹介しても、選定理由にはなりません。現状の課題と必要機能を対応させ、今回利用する機能を中心に記載します。

5. 導入後の担当者と効果測定が決まっていない

運用責任者が不明確だと、情報の更新や権限管理が滞る可能性があります。導入責任者、システム管理者、更新担当者を決め、効果を確認する時期も記載しましょう。

人事システム導入の稟議書に関するよくある質問

稟議書に相見積もりは必要ですか

相見積もりの要否は、自社の稟議規程や購買規程によって異なります。

相見積もりが不要な場合でも、候補製品をどの条件で比較し、なぜ対象製品を選んだのかを説明できる資料は用意しましょう。機能、費用、セキュリティ、サポートなどを同じ条件で比較することが重要です。

導入効果を正確に予測できない場合はどうしますか

試算の前提と幅を示し、導入後の測定方法を決めます。

例えば、削減時間を一つの数値に固定せず、保守的な場合と目標を達成した場合に分けて試算する方法があります。稟議書には、測定する指標、測定時期、目標に届かなかった場合の見直し方法も記載しましょう。

無料トライアルは稟議前に行うべきですか

利用できる場合は、操作性や自社業務への適合性を確認する材料になります。

ただし、無料トライアルへ実際の従業員情報を入力してよいとは限りません。利用規約と自社の情報セキュリティ規程を確認し、必要に応じてダミーデータで検証してください。

人事情報の一元管理を検討するなら「サイレコ」

HRオートメーションシステム「サイレコ」は、組織人事の情報を蓄積し、経営情報としての活用を支援するクラウド型人事管理システムです。

公式サイトでは、従業員管理、管理項目のカスタマイズ、組織図、組織構成の履歴検索、申請承認管理、ワークフロー、給与明細、アラートなどの機能が案内されています。人事評価機能はオプションとして掲載されているため、利用したい機能の提供条件を事前に確認してください。

セキュリティについては、公式料金ページに、標準仕様としてSSLによる暗号化通信、パスワードポリシー設定、ISMSクラウドセキュリティ認証(ISO/IEC 27017)が掲載されています。接続元IPアドレス制限と二要素認証はオプションです。

導入の流れは、申し込み後のアカウント付与が約1週間、初期設定が約1~3カ月と案内されています。また、契約後は導入プランに応じて、専任のサポートチームが項目設定、情報登録、運用設計などを支援するとしています。

実際の導入期間や料金、支援範囲は、利用人数、対象機能、データ移行の内容などによって異なる可能性があります。稟議書を作成する際は、必ず最新の公式情報と正式見積もりを確認してください。

まとめ|自社データと正式資料をそろえて稟議を提出する

人事システム導入の稟議書では、製品の魅力ではなく、決裁者が投資の妥当性と実行可能性を判断できる情報を示すことが重要です。

まず、現行業務の作業時間、件数、担当人数を測定します。そのうえで、課題、必要機能、期待効果を対応させ、候補製品を同じ条件で比較しましょう。

費用については月額料金だけでなく、初期設定、オプション、データ移行、連携、教育などを含めて確認します。セキュリティ、運用責任者、導入スケジュール、効果測定の方法まで記載すれば、承認後の進め方も伝えられます。

サイレコを候補として検討する場合は、対象機能、料金、導入支援、セキュリティなどの正式な情報を資料で確認し、自社要件への適合状況を整理しましょう。公式サイトでは、資料請求に加えて14日間の無料トライアルも案内されています。

お役立ち資料はこちら

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