人事システムの移行は、「目的・体制の決定、現状の棚卸し、移行設計、データ整備、テスト移行、本番移行・検証」の順で進めます。
単に従業員データを新しいシステムへ取り込むだけではありません。移行対象、項目の変換ルール、検証基準、問題発生時の切り戻し方法まで、本番前に決めることが重要です。
本記事では、既存の人事システムやExcelから新しい人事システムへ移行する手順を、実務で確認すべき項目とともに解説します。
人事システムの移行は6つの手順で進める
人事システムの移行は、次の6つの手順で進めます。
- 移行目的・対象範囲・体制を決める
- 現行データと関連システムを棚卸しする
- 項目マッピングと移行方法を設計する
- バックアップ後にデータを整備する
- テスト移行を行い、結果を検証する
- 本番移行・差分反映・切り替え後の確認を行う
重要なのは、データの抽出や登録を始める前に、移行の設計を固めることです。
移行対象や担当者が曖昧な状態で作業を始めると、「必要な履歴が移っていない」「同じ従業員が重複している」「新旧システムで所属情報が一致しない」といった問題が本番後に見つかりかねません。
作業内容だけでなく、誰が確認し、何をもって移行完了と判断するのかも事前に決めましょう。
手順1:移行目的・対象範囲・体制を決める
最初に、なぜ人事システムを移行するのかを明確にします。移行目的によって、対象となる業務やデータ、優先順位が変わるためです。
たとえば、目的として次のようなものが考えられます。
- 分散している従業員情報を一元管理する
- Excelへの二重入力や手作業による集計を減らす
- 組織情報や人事異動の履歴を管理する
- 給与・勤怠・評価などの関連システムとの連携を見直す
- 閲覧権限や更新ルールを整理する
- 人事データを分析や人員配置に活用できる状態にする
目的を決めたら、対象業務、対象データ、対象部署、利用開始日を移行計画に落とし込みます。
あわせて、社内担当者、旧システムのベンダー、新システムのベンダーの役割分担を決めておきましょう。
| 作業 | 主な確認・担当者の例 |
|---|---|
| 移行対象の決定 | 人事部門、情報システム部門 |
| 現行データの仕様確認 | 人事部門、旧システムのベンダー |
| データ抽出 | 旧システムのベンダー、情報システム部門 |
| 項目の意味や正誤の判断 | 人事部門 |
| 取込形式の提示 | 新システムのベンダー |
| データ整備 | 人事部門、移行担当者 |
| テスト環境への登録 | 新システムのベンダー、移行担当者 |
| 移行結果の承認 | プロジェクト責任者、人事責任者 |
ベンダーが移行作業を支援する場合も、自社しか判断できない情報があります。たとえば、「どの所属情報が正しいか」「退職者の履歴を残す必要があるか」といった判断を、ベンダーへすべて任せることはできません。
契約前に、抽出、整形、登録、エラー修正、結果検証のうち、どこまでがベンダーの対応範囲なのかを確認してください。
移行対象と参照用に残すデータを分ける
すべてのデータを新しいシステムへ移行する必要があるとは限りません。データの利用目的や参照頻度をもとに、次の3つに分類すると整理しやすくなります。
- 新システムへ移行するデータ
- 旧システムや別の保存環境で参照できるようにするデータ
- 保存の必要性を確認したうえで廃棄するデータ
移行対象として検討する主な情報は次のとおりです。
- 氏名、社員番号、連絡先などの基本情報
- 入社日、雇用区分、在籍状況
- 所属、役職、兼務情報
- 異動、昇格、休職、復職などの履歴
- 保有資格、研修、スキル
- 評価結果や目標
- 給与・勤怠システムとの連携に使うコード
- 従業員にひもづく添付ファイル
- 退職者情報
過去の評価や異動履歴を新システムで日常的に利用するなら、移行の優先度は高くなります。一方、参照頻度が低く、移行に大きな加工費用がかかるデータは、旧環境からの出力・保存で対応できる場合もあります。
保存期間を決める際は、法令だけでなく自社の文書保存規程や利用目的も確認してください。
移行完了の合格基準を先に決める
移行後に「データが入っているように見える」だけでは、正しく移行できたとは判断できません。本番前に合格基準を決めておきます。
主な基準は次のとおりです。
- 移行前後の対象件数が一致している
- 必須項目に欠損がない
- 氏名や社員番号などの主要項目が一致している
- 所属、役職、雇用区分が正しく変換されている
- 異動や評価などの履歴が正しい順序で登録されている
- 閲覧・更新権限が設計どおりに設定されている
- 帳票や集計結果が想定どおりに出力される
- 関連システムとの連携が正常に行われる
- 発生したエラーの原因と対応結果が記録されている
許容できないエラーが残っている場合は本番移行を延期するなど、実施可否の判断基準も定めましょう。
手順2:現行データと関連システムを棚卸しする
次に、現在どこで、どのような人事情報を管理しているかを洗い出します。
人事情報は、基幹となる人事システムだけに保存されているとは限りません。人事部門のExcel、部門独自の台帳、紙の書類、給与・勤怠・評価システムなどに分散していることがあります。
棚卸しでは、少なくとも次の項目を確認します。
| 確認項目 | 内容 |
| データの種類 | 基本情報、所属、履歴、評価、資格など |
| 保存場所 | 人事システム、Excel、紙、関連サービス |
| 管理件数 | 在籍者、休職者、退職者を含む件数 |
| 対象期間 | いつからいつまでの情報か |
| データ形式 | CSV、Excel、PDF、画像など |
| 更新担当者 | 誰が登録・修正しているか |
| 更新頻度 | 随時、月次、評価時期のみなど |
| 関連先 | 給与、勤怠、採用、評価など |
| 正確性 | 重複、欠損、表記ゆれの有無 |
| 機密性 | 閲覧可能な担当者や権限 |
特に注意したいのが、現行システムから出力できる項目です。画面上で閲覧できても、標準機能では一括出力できない場合があります。添付ファイルや変更履歴を含めて取り出せるか、旧ベンダーへの依頼や追加費用が必要かを早い段階で確認しましょう。
データの正本と更新責任者を特定する
同じ従業員情報を複数のシステムで管理している場合、どの情報を正本とするかを決めます。
たとえば、人事システムと給与システムで住所が異なっている場合、単純に更新日が新しい方を採用できるとは限りません。申請中の情報や、反映日が異なる情報が含まれている可能性があるためです。
データごとに次の点を整理します。
- どのシステムを正本とするか
- 誰が内容の正誤を判断するか
- いつの時点のデータを移行するか
- 本番移行までに発生した変更をどう反映するか
- 移行後はどのシステムで更新するか
正本が曖昧なままでは、移行後もシステム間の不一致が続きます。移行を、データの管理責任と更新ルールを見直す機会として活用しましょう。
手順3:項目マッピングと移行方法を設計する
棚卸しが終わったら、旧システムの各項目を新システムのどこへ登録するかを決めます。この作業を項目マッピングといいます。
項目名が似ていても、データ形式や意味が同じとは限りません。たとえば、旧システムでは正社員を「1」と登録し、新システムでは「正規雇用」と登録する場合、変換ルールが必要です。
項目マッピング表には、次の内容を記載します。
| 旧システムの項目 | 新システムの項目 | 変換ルール | 確認事項 |
| 社員コード | 社員番号 | 先頭の0を維持 | 重複不可か |
| 所属コード | 組織コード | 新組織コードへ変換 | 廃止部署の扱い |
| 雇用区分「1」 | 雇用区分「正社員」 | コードを名称へ変換 | 未設定値の扱い |
| 入社年月日 | 入社日 | 日付形式を統一 | 空欄を許容するか |
| 退職フラグ | 在籍状況 | 退職日に応じて変換 | 退職予定者の扱い |
新システムの必須項目、文字数、文字種、日付形式、選択肢、重複条件も確認してください。値が空欄の場合や変換できない場合の処理も決めておきます。
人事データ特有の例外を洗い出す
人事データには、一人の従業員に一つの値を登録するだけでは表現できない情報があります。
次のようなケースを新システムでどのように管理できるか確認しましょう。
- 複数部署の兼務
- 出向者・受入出向者
- 休職と復職
- 定年後の再雇用
- 入社前・退職予定などの未来日付
- 遡及して行われる人事情報の修正
- 組織改編前後の所属履歴
- 同姓同名の従業員
- 社員番号の変更
- 複数回入社した従業員
- 評価制度や評価項目の変更
- 資格の取得日・有効期限
在籍中の現在情報だけを確認すると、履歴や例外データの問題を見落としやすくなります。テスト用データには、通常の従業員だけでなく、こうした例外ケースも含めてください。
一括移行・段階移行・並行稼働を選ぶ
移行方式は、業務への影響やデータ量を考慮して選びます。
| 移行方式 | 概要 | 向いているケース | 注意点 |
| 一括移行 | 特定の時点でまとめて切り替える | 対象範囲が限定的で、短時間で切り替えられる | 失敗時の影響が集中する |
| 段階移行 | 部署、機能、データ単位で順次移行する | 対象範囲が広く、影響を分散したい | 移行期間中の連携ルールが複雑になりやすい |
| 並行稼働 | 一定期間、新旧システムを併用する | 給与・勤怠連携など停止影響が大きい | 二重入力やデータ不一致を防ぐルールが必要 |
どの方式でも、本番直前まで現行システムが更新される場合は「差分移行」が必要です。最初のデータ抽出後に入社、退職、異動、住所変更などが発生したとき、誰がどのタイミングで新システムへ反映するかを決めましょう。
手順4:バックアップ後にデータを整備する
データを加工する前に、移行元データのバックアップを取得します。バックアップには、取得日時、対象範囲、保存場所、作業者を記録してください。
その後、次の観点からデータを整備します。
- 同じ従業員が複数登録されていないか
- 社員番号などの一意項目が重複していないか
- 必須項目が空欄になっていないか
- 部署名や雇用区分に表記ゆれがないか
- 廃止された組織コードが残っていないか
- 退職者やテスト用アカウントが混在していないか
- 日付や電話番号の形式が統一されているか
- 不要な空白、改行、機種依存文字がないか
- 新システムの文字数制限を超えていないか
- 更新日と適用日の意味が混在していないか
データを修正した場合は、変更前の値、変更後の値、修正理由、確認者を記録します。移行後に問題が見つかったとき、どの工程で値が変わったのかを追跡しやすくするためです。
個人データを外部へ渡す範囲と方法を管理する
人事システムの移行では、氏名、住所、評価、給与関連情報などの個人データを扱います。ベンダーにデータの加工や登録を委託する場合は、セキュリティ機能だけでなく、委託先の管理体制も確認しなければなりません。
個人情報保護委員会のガイドラインでは、個人データの取扱いを委託する場合、適切な委託先の選定、委託契約の締結、委託先における取扱状況の把握という観点が示されています。再委託が行われる場合も、再委託先や業務内容、取扱方法などの確認が重要です。詳しくは、最新の個人情報保護法ガイドライン(通則編)を確認してください。
移行作業では、次の項目を確認しましょう。
- ベンダーへ渡すデータを必要な範囲に限定しているか
- データの受渡方法が決まっているか
- ファイルの暗号化やパスワードの伝達方法が適切か
- 作業担当者のアクセス権限が限定されているか
- 作業履歴や操作記録を確認できるか
- データの保管場所と保管期間が決まっているか
- 移行終了後のデータ削除方法が決まっているか
- 再委託の有無と条件を確認しているか
- 漏えいなどが発生した場合の連絡方法が決まっているか
クラウドサービスの利用形態によって個人情報保護法上の整理が異なることがあります。自社の取扱いに不明点がある場合は、法務担当者や専門家、個人情報保護委員会の相談窓口などへ確認してください。
手順5:テスト移行を行い、件数・内容・権限を検証する
整備したデータをテスト環境へ登録し、移行結果を検証します。
最初から全件を本番環境へ登録するのではなく、テスト移行を通じて項目マッピングや変換ルールの誤りを確認することが重要です。
テストでは、次の項目を確認します。
件数の確認
- 移行対象の総件数が一致している
- 在籍者、休職者、退職者の内訳が一致している
- 所属別・雇用区分別の件数が一致している
- 重複登録や未登録の従業員がいない
内容の確認
- 氏名、社員番号、入社日などの主要項目が一致している
- 所属、役職、雇用区分が正しく変換されている
- 兼務、出向、休職、再雇用を正しく表現できている
- 異動や評価などの履歴が欠けていない
- 未来日付の異動や退職予定を適切に扱える
- 添付ファイルを開ける
- 文字化けや桁落ちがない
権限・業務の確認
- 一般従業員が閲覧できる情報の範囲が正しい
- 上司や部門管理者の閲覧範囲が正しい
- 人事担当者の更新権限が正しい
- 退職者や異動者の権限が適切に変更される
- 必要な帳票や一覧を出力できる
- 給与・勤怠などの関連システムへ正しく連携できる
- 申請や承認を含む業務フローが想定どおりに動く
件数が一致していても、各項目の内容が正しいとは限りません。重要項目について全件照合を行い、それ以外は条件の異なるデータを抽出して確認するなど、リスクに応じて検証方法を決めましょう。
エラーを修正して本番前に再テストする
テストでエラーが見つかったら、個別データをその場で直すだけでなく、原因を特定します。
たとえば、部署コードが変換されなかった場合、変換対象の一件だけを修正すると、同じ旧コードを持つ従業員で問題が再発します。項目マッピングや変換ルールを修正し、再度データを作成して検証してください。
エラー管理表には、次の項目を記録します。
- 発生日
- 対象データ
- エラー内容
- 原因
- 修正方法
- 影響範囲
- 再テスト結果
- 確認者
- 対応状況
修正と再テストを繰り返し、事前に定めた合格基準を満たしたことを責任者が承認してから本番移行へ進みます。
手順6:本番移行・差分反映・切り替え後の確認を行う
本番移行では、作業日時、担当者、実施順序、確認方法を記載した移行手順書に沿って作業します。
一般的な流れは次のとおりです。
- 現行システムの更新を停止する
- 最終バックアップを取得する
- テスト移行後に発生した差分データを抽出する
- 本番用データを作成する
- 新システムへ登録する
- エラーログを確認する
- 件数・内容・権限・連携を検証する
- 責任者が利用開始の可否を判断する
- 利用者へ切り替え完了を案内する
- 問い合わせとデータ修正の窓口を運用する
本番移行の直前には、人事異動、入退社、休職、住所変更などの更新が集中していないか確認しましょう。更新を完全に止められない場合は、停止期間中の変更を別の台帳へ記録し、利用開始前または開始後に反映します。
問題発生時の切り戻し条件を決めておく
本番移行で重大な問題が見つかった場合に備え、新システムへの切り替えを中止して旧システムへ戻す「切り戻し」の条件を決めます。
次の事項を移行計画に含めてください。
- どのような問題が発生したら切り戻すか
- 誰が切り戻しを判断するか
- 何時までに判断するか
- 旧システムの利用をどう再開するか
- 移行作業中の更新情報をどう扱うか
- 従業員や関係部署へ誰が連絡するか
- 再移行の日程をどう決めるか
切り戻しは、旧システムやバックアップを利用できることが前提です。契約終了日やアカウント停止日も含めて、旧環境を維持する期間を確認しましょう。
旧システムは必要な確認を終えてから停止する
新システムの利用開始後も、一定期間は移行結果の確認や過去情報の参照が必要になる場合があります。
旧システムの停止・解約前に、次の点を確認してください。
- 必要なデータをすべて出力したか
- 移行対象外のデータを参照できる状態にしたか
- 添付ファイルや履歴を保存したか
- 新システムの運用が安定したか
- 関連システムとの連携結果を確認したか
- 法令や社内規程上必要な情報を保存したか
- 解約後のデータ保持・削除条件を確認したか
- 旧システムのアカウントやアクセス権を停止したか
過去データをファイルで保存する場合は、保存しただけで終わらせず、必要なときに検索・閲覧できる方法も決めておきましょう。
人事システム移行で起きやすい5つの失敗と対策
1. 必要性を確認せず全データを移行する
不要な項目や古いデータまで移すと、データ整備や検証の負担が増えます。
新システムで利用する情報、保存のみ必要な情報、廃棄を検討する情報に分け、移行対象を絞りましょう。
2. 社内とベンダーの役割分担が曖昧である
誰がデータを抽出し、誰が内容を確認するのか決まっていないと、作業の漏れやスケジュールの遅延につながります。
移行工程ごとに、実施者、確認者、承認者を決めてください。
3. データのクレンジングが不十分である
重複、欠損、表記ゆれを残したまま移行すると、新システムでも情報の検索や集計が正しく行えない可能性があります。
現行データの問題を事前に洗い出し、修正ルールを統一してから移行用データを作成しましょう。
4. 件数確認だけでテストを終える
移行前後の件数が同じでも、所属コードの変換、履歴、権限などが誤っている場合があります。
件数、主要項目、例外ケース、権限、帳票、関連システム連携を分けて検証してください。
5. 利用者への周知と運用設計が不足している
データが正しく移行できても、入力方法や申請手順が周知されていなければ、利用開始後に問い合わせが集中します。
利用開始日、変更点、操作方法、問い合わせ先を事前に案内し、管理者や人事担当者向けの操作確認も行いましょう。
移行先の人事システム・ベンダーに確認する項目
人事システムを選定・契約する際は、機能だけでなく移行条件も確認します。
主な確認項目は次のとおりです。
- CSVやExcelなど、どの形式で取り込めるか
- 一括登録できる項目は何か
- 独自の管理項目を設定できるか
- 異動、評価、資格などの履歴を移行できるか
- 兼務、出向、休職、再雇用を表現できるか
- 添付ファイルを移行できるか
- 1回に登録できる件数や容量に制限があるか
- テスト環境を利用できるか
- エラーの内容を確認できるか
- 修正後に再取込できるか
- データ抽出、整形、登録のどこまで支援してもらえるか
- 移行支援は基本料金に含まれるか
- 追加作業の料金はどのように決まるか
- 移行に必要な期間の目安はどの程度か
- 給与・勤怠などの関連システムと連携できるか
- アクセス制御や認証など、必要なセキュリティ機能があるか
- 導入後の問い合わせ・運用支援を受けられるか
- 解約時にデータをどの形式で出力できるか
- 解約後にデータがいつ、どのように削除されるか
公開情報で確認できない項目は、問い合わせや打ち合わせで確認し、可能であれば契約書、仕様書、作業分担表などに残しましょう。
サイレコでは従業員情報の一括登録と導入準備の支援を確認できる
サイレコは、従業員情報や組織情報などを蓄積し、人事情報の一元管理と活用を支援するクラウド型人事管理システムです。
公式サイトでは、複数のシステムで管理している情報をCSVファイルで一括登録できることが案内されています。移行元の情報を整理し、サイレコの取込形式や管理項目に合わせることで、従業員情報を集約する際に活用できます。
また、サイレコの料金・導入案内によると、契約後は導入プランに応じて、専任のサポートチームが項目設定、情報登録、運用設計などを支援します。公式に掲載された導入の流れは、申し込み、アカウント付与、初期設定、運用開始の順です。目安として、アカウント付与は約1週間、初期設定は約1~3か月と案内されています。
セキュリティについては、SSLによる暗号化通信、パスワードポリシー設定、ISMSクラウドセキュリティ認証(ISO/IEC 27017)が公式ページに掲載されています。接続元IPアドレス制限と二要素認証はオプションです。
実際に取り込める項目、履歴、ファイル形式、件数、移行支援の範囲や費用は、自社の移行要件を提示したうえで個別に確認してください。
人事システム移行に関するよくある質問
人事システムの移行にはどのくらいの期間が必要ですか?
必要な期間は、データ量、移行する履歴、関連システム数、データの整備状況、テスト回数によって異なります。
ベンダーの一般的な導入期間だけで判断せず、自社の移行対象一覧と希望する利用開始日を提示し、データ整備や検証を含むスケジュールを確認しましょう。
過去の人事データはすべて移行すべきですか?
すべてを新システムへ移行する必要があるとは限りません。
日常業務で利用するか、分析や人事判断に必要か、法令・社内規程上の保存が必要か、旧環境以外で閲覧できるかを基準に分類してください。
旧システムと新システムは並行稼働すべきですか?
給与・勤怠連携など、停止した場合の影響が大きい業務では、並行稼働が有効なことがあります。
ただし、新旧のどちらを正本とするか、同じ情報を二重更新するのか、差分をどう反映するのかを決めなければ、データ不一致が発生します。並行稼働の目的と終了条件を明確にしましょう。
データ移行はベンダーへすべて任せられますか?
ベンダーの支援範囲は製品や契約によって異なります。
また、移行元データの意味や、どの情報が正しいかを判断するには、自社の人事制度や運用に関する知識が必要です。データ抽出、整形、登録、検証の分担を契約前に確認してください。
まとめ:移行対象・変換ルール・検証基準を本番前に確定する
人事システムの移行は、次の6つの手順で進めます。
- 移行目的・対象範囲・体制を決める
- 現行データと関連システムを棚卸しする
- 項目マッピングと移行方法を設計する
- バックアップ後にデータを整備する
- テスト移行を行い、結果を検証する
- 本番移行・差分反映・切り替え後の確認を行う
移行を成功させるには、作業開始前に「何を移すか」「誰が担当するか」「どのように変換するか」「何をもって完了とするか」を決めることが重要です。テストでは件数だけでなく、内容、履歴、権限、帳票、関連システムとの連携まで確認しましょう。
人事システムの移行を検討している場合は、まず現在の管理項目、移行対象データ、関連システムを整理してください。サイレコで管理できる情報や導入支援について確認したい方は、資料や料金・導入案内をご覧ください。
自社データの取込可否、必要な加工、移行支援の範囲については、契約前にサイレコの担当者へ個別に確認することをおすすめします。