36協定とは、法定労働時間を超える時間外労働や法定休日労働を行わせる際に、使用者と労働者側が締結し、所轄労働基準監督署長へ届け出る協定です。
一般的な事業・業務では、時間外労働の上限は原則として月45時間・年360時間です。特別条項を設けた場合でも、年720時間以内、時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満などの上限を守らなければなりません。
本記事では、36協定が必要になるケース、残業時間の上限、特別条項、締結・届出の手順、締結後の管理について、人事・労務担当者向けに解説します。
※本記事は2026年8月10日時点の法令・公表情報を基にしています。個別の事業・業務に適用される規制については、所轄の労働基準監督署、働き方改革推進支援センター、社会保険労務士または弁護士へご確認ください。
36協定とは、法定時間外・法定休日労働を可能にするための労使協定
36協定とは、時間外労働や休日労働について、使用者と労働者側が締結する労使協定です。労働基準法第36条に定められていることから、「サブロク協定」と呼ばれています。
労働基準法では、労働時間を原則として1日8時間・1週40時間以内と定めています。また、使用者は原則として毎週少なくとも1回、または4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。
この法定労働時間を超えて労働させたり、法定休日に労働させたりする場合は、原則として、あらかじめ次の対応が必要です。
- 労働者の過半数で組織する労働組合、または労働者の過半数代表者と36協定を締結する
- 36協定届を所轄労働基準監督署長へ届け出る
- 届け出た協定の範囲内で時間外労働・休日労働を行わせる
36協定を締結しただけでは足りず、労働基準監督署長への届出が必要です。また、届け出た36協定の範囲を超えて労働させることもできません。厚生労働省「36(サブロク)協定とは」
なお、36協定は時間外労働や休日労働を無制限に認める制度ではありません。労使は、時間外労働・休日労働を必要最小限にとどめることを前提として協定内容を検討する必要があります。
所定外労働と法定時間外労働は同じではない
36協定の要否を判断するときは、「所定外労働」と「法定時間外労働」を区別する必要があります。
所定労働時間は、会社が就業規則や労働契約で定めた労働時間です。一方、法定労働時間は、労働基準法で定められた労働時間の上限を指します。
例えば、所定労働時間が1日7時間の会社で1時間残業し、その日の労働時間が8時間になった場合、その1時間は所定外労働ですが、原則として法定時間外労働には当たりません。
一方、1日の労働時間が8時間を超えた部分は、原則として法定時間外労働に該当します。36協定が直接対象とするのは、法定労働時間を超える労働と法定休日の労働です。
ただし、変形労働時間制やフレックスタイム制などを採用している場合は、時間外労働の判定方法が異なります。自社の労働時間制度を確認したうえで判断しましょう。
36協定は原則として事業場単位で締結・届出する
36協定は、原則として会社全体ではなく、事業場単位で締結・届出を行います。
事業場とは、工場、支店、店舗、営業所など、場所的に独立した単位を指します。ただし、同じ場所にあっても労働の態様などが著しく異なる部門は、別の事業場として扱われる場合があります。反対に、規模が小さく独立性のない出張所などは、直近上位の事業場と一括して扱われる場合があります。
複数の事業場を持つ企業では、次の点を確認する必要があります。
- 事業場ごとに36協定を締結しているか
- 事業場ごとの労働者数や対象業務を正しく記載しているか
- 各事業場を管轄する労働基準監督署長へ届け出ているか
- 各事業場で協定内容を周知しているか
一定の条件を満たせば、本社から複数事業場分をまとめて届け出る「本社一括届出」も利用できます。ただし、本社一括届出は届出手続をまとめる仕組みです。各事業場で必要な労使協定の締結まで省略できるわけではありません。
36協定が必要なのは法定時間外労働または法定休日労働をさせる場合
36協定が必要になるかどうかは、会社の規模や業種だけでなく、実際に法定時間外労働または法定休日労働をさせる可能性があるかによって判断します。
原則として、次のいずれかに該当する場合は、事前に36協定の締結・届出が必要です。
- 1日8時間を超えて労働させる
- 1週40時間を超えて労働させる
- 法定休日に労働させる
- 繁忙期や緊急対応で法定時間外労働が発生する可能性がある
- 変形労働時間制などにおいて、制度上の法定労働時間を超えて労働させる
一方、所定労働時間を超えても法定労働時間内に収まり、法定休日労働も行わせない場合は、その所定外労働だけを理由に36協定が必要になるわけではありません。
ただし、「残業は原則禁止だが、緊急時には発生する可能性がある」という会社も注意が必要です。突発的な業務であっても、36協定を締結・届出しないまま法定時間外労働をさせれば、労働基準法違反となる可能性があります。
雇用形態だけで対象外になるわけではない
36協定では、正社員だけでなく、契約社員、パートタイマー、アルバイトなども含め、法定時間外労働や法定休日労働を行わせる可能性がある労働者を確認します。
短時間勤務者であっても、実際の労働時間が法定労働時間を超える可能性があれば対象になり得ます。雇用形態だけを理由に一律で対象外と判断しないようにしましょう。
派遣労働者については、原則として派遣元が36協定を締結・届出します。派遣先は、派遣元の36協定で定められた範囲を把握し、その範囲を超えて派遣労働者を働かせないよう管理する必要があります。
36協定で定める時間外労働の上限は原則月45時間・年360時間
一般的な事業・業務では、36協定で定められる時間外労働の限度時間は、原則として次のとおりです。
| 対象期間 | 時間外労働の限度時間 |
|---|---|
| 1か月 | 45時間 |
| 1年 | 360時間 |
ここでいう時間外労働は、原則として法定労働時間を超えた時間です。年360時間の計算には法定休日労働の時間を含めません。
対象期間が3か月を超える1年単位の変形労働時間制の対象者については、限度時間が原則として月42時間・年320時間となります。
36協定には、「1日」「1か月」「1年」のそれぞれについて延長できる時間を定めます。上限まで設定することが当然なのではなく、実際の業務量を踏まえ、必要最小限の時間を定めることが重要です。
また、36協定に月45時間と記載していても、常に45時間まで残業させることが適切という意味ではありません。労使には、時間外労働をできる限り短くするよう努めることが求められます。
特別条項を設けても年720時間などの上限を超えられない
通常予見できない業務量の大幅な増加などにより、臨時的に月45時間・年360時間の限度時間を超える必要がある場合は、「特別条項付き36協定」を締結・届出することがあります。
ただし、特別条項があっても、一般的な事業・業務では次の上限を超えられません。
| 確認項目 | 特別条項がある場合の上限 |
| 1年間の時間外労働 | 720時間以内 |
| 1か月の時間外労働と休日労働の合計 | 100時間未満 |
| 2~6か月の時間外労働と休日労働の平均 | 各期間について1か月当たり80時間以内 |
| 月45時間を超えることができる回数 | 年6か月以内 |
「月100時間未満」であるため、100時間ちょうどは認められません。一方、「2~6か月平均80時間以内」には、80時間ちょうどが含まれます。
また、2~6か月平均は、2か月平均だけを確認すればよいわけではありません。連続する2か月、3か月、4か月、5か月、6か月のすべてについて、1か月当たり80時間以内になっているか確認します。
この計算は36協定の起算日をまたぐ場合も必要です。例えば、協定の対象期間が4月から翌年3月までであっても、前年2月から当年7月までのように、起算日をまたぐ連続期間について確認が必要になることがあります。厚生労働省「時間外労働の上限について」
協定時間と実際の労働時間の両方を管理する
36協定の管理では、「協定に何時間と記載したか」と「実際に何時間働いたか」の両方を確認しなければなりません。
例えば、法律上の上限が月45時間でも、自社の36協定で月30時間までと定めた場合、原則として30時間を超えて時間外労働をさせることはできません。
反対に、特別条項で単月の時間外労働と休日労働の合計を99時間と定めても、2~6か月平均が80時間を超えれば法定上限に抵触します。36協定の記載内容だけでなく、各労働者の実績を月単位・複数月単位・年単位で管理する必要があります。
特別条項は恒常的な残業を認める仕組みではない
特別条項を利用できるのは、通常予見できない業務量の大幅な増加などにより、臨時的に限度時間を超える必要がある場合です。
特別条項に定める事情は、できるだけ具体的に記載します。厚生労働省の記載例では、予算・決算業務、納期の逼迫、大規模なクレーム対応、機械トラブルへの対応などが例示されています。
「業務上必要なとき」「使用者が必要と認めたとき」のように、恒常的な長時間労働を招きかねない曖昧な理由は適切ではありません。
特別条項付き36協定では、限度時間を超えて労働させる場合の手続や、対象労働者に対する健康・福祉確保措置なども定めます。健康・福祉確保措置については、勤務間インターバルの設定、医師による面接指導、健康診断、連続休暇の取得など、厚生労働省が示す選択肢を踏まえて検討します。
建設事業・自動車運転業務・医師などは適用される上限が異なる
時間外労働の上限規制は、大企業には2019年4月、中小企業には2020年4月から適用されました。
工作物の建設の事業、自動車運転の業務、医業に従事する医師などについては適用が猶予されていましたが、2024年4月から上限規制が適用されています。ただし、一部には一般則と異なる特例があります。
代表的な取扱いは次のとおりです。
| 事業・業務 | 2024年4月以降の主な取扱い |
| 工作物の建設の事業 | 原則として一般則を適用。ただし、災害時の復旧・復興事業には、月100時間未満・2~6か月平均80時間以内の規制が適用されない |
| 自動車運転の業務 | 特別条項を設ける場合の年間の時間外労働は960時間以内。月100時間未満、複数月平均80時間以内、月45時間超は年6か月までという規制は適用されない |
| 医業に従事する医師 | 水準に応じて時間外・休日労働の上限が年960時間または最大年1,860時間。追加的健康確保措置も必要 |
| 鹿児島県・沖縄県の砂糖製造業 | 2024年4月から一般則をすべて適用 |
自動車運転者には、36協定の上限規制とは別に、拘束時間や休息期間などを定める改善基準告示も適用されます。医師には医療法等に基づく追加的健康確保措置があります。
自社が該当する場合は、一般向けの様式をそのまま使わず、業務に対応した様式と最新の公式資料を確認してください。厚生労働省「建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制」
研究開発業務にも別の取扱いがある
新技術、新商品または新役務の研究開発に係る業務については、一般則の限度時間や特別条項の上限規制が適用されません。
ただし、対象業務の名称だけで形式的に判断することはできません。また、1週間当たり40時間を超えて労働した時間が月100時間を超えた労働者について、医師による面接指導を行うなどの健康確保措置が必要です。
研究開発業務に該当するか判断が難しい場合は、所轄労働基準監督署や専門家へ確認しましょう。
36協定は6つの手順で締結・届出・周知する
36協定への対応は、次の順番で進めます。
1.対象事業場・対象業務・対象労働者を確認する
最初に、36協定を締結する事業場の範囲を整理します。複数の支店、工場、営業所、店舗がある場合は、それぞれを独立した事業場として扱う必要があるか確認しましょう。
事業場ごとに、少なくとも次の情報を整理します。
- 対象業務の種類
- 対象となる労働者数
- 法定時間外労働や法定休日労働が必要となる具体的な理由
- 採用している労働時間制度
- 適用される業種・業務別特例の有無
- 過去の時間外労働・休日労働の実績
- 繁忙期や突発業務の発生状況
前年の36協定をそのまま複写するのではなく、直近の労働時間実績や業務内容を確認して設定することが重要です。
2.労働者側の協定当事者を適正に選ぶ
36協定は、次のいずれかと締結します。
- 事業場の労働者の過半数で組織する労働組合
- 過半数労働組合がない場合は、労働者の過半数を代表する者
過半数代表者は、労働基準法上の管理監督者ではない人から選ばなければなりません。また、36協定を締結する代表者を選ぶことを明らかにしたうえで、投票、挙手など、労働者の過半数がその人の選任を支持していることが明確になる民主的な手続で選出します。
会社が一方的に指名した人、親睦会の代表者、役職だけを理由に自動的に選ばれた人などは、適格な過半数代表者と認められない可能性があります。
使用者は、過半数代表者になろうとしたこと、代表者として正当な行為をしたことを理由に、不利益な取扱いをしてはなりません。
3.時間外・休日労働の範囲と有効期間を決める
36協定では、主に次の事項を定めます。
- 時間外労働・休日労働をさせることができる労働者の範囲
- 対象となる業務の種類
- 対象労働者数
- 時間外労働・休日労働をさせる具体的な事由
- 1日、1か月、1年について延長できる時間
- 労働させることができる法定休日の日数や時間
- 対象期間と起算日
- 協定の有効期間
- 特別条項を適用する場合の具体的な事情、手続、上限
- 限度時間を超えて労働させる労働者への健康・福祉確保措置
有効期間について、法律が一律に「1年間」と定めているわけではありません。ただし、36協定の対象期間が1年間であることや、定期的に内容を見直す必要性から、有効期間を1年とする運用が一般的です。
4.自社に合う様式で協定を締結する
一般的な事業・業務では、主に次の様式を使用します。
- 限度時間以内で時間外・休日労働を行わせる場合:様式第9号
- 特別条項を設ける場合:様式第9号の2
- 新技術・新商品等の研究開発業務:様式第9号の3
建設事業、自動車運転業務、医師などには別の様式があります。必ず厚生労働省の最新様式を確認してください。厚生労働省「主要様式ダウンロードコーナー」
36協定届については、使用者の押印・署名は原則不要です。ただし、36協定届を労使間の協定書として兼用する場合は、労使双方の合意が明らかになるよう、労働者代表の署名または記名・押印などが必要になります。
「労働基準監督署への届出書」と「労使で締結した協定書」は役割が異なるため、兼用するか、別に作成するかを明確にしておきましょう。
5.適用開始前に所轄労働基準監督署長へ届け出る
36協定届は、時間外労働や休日労働を開始する前に、事業場を管轄する労働基準監督署長へ届け出ます。
主な提出方法は次の3つです。
- 労働基準監督署の窓口へ提出する
- 郵送で提出する
- オンラインで電子申請する
厚生労働省の「電子申請様式作成支援ツール」では、必要項目を入力して届出書を作成し、そのまま電子申請することができます。一般的な36協定届に加え、2026年2月27日からは建設業、自動車運転者、医師の36協定届にも対応しています。厚生労働省「電子申請様式作成支援ツール」
例年3月中旬から下旬は申請が集中し、処理に時間がかかる場合があるため、更新時期が重なる企業は早めに準備しましょう。
6.労働者への周知と実労働時間の管理を続ける
36協定は、締結・届出をして終わりではありません。使用者は、協定内容を労働者へ周知する必要があります。
周知方法には、次のようなものがあります。
- 常時、各作業場の見やすい場所に掲示・備え付ける
- 書面を労働者へ交付する
- 労働者がいつでも確認できる社内システムなどに掲載する
運用開始後は、各労働者の時間外労働・休日労働について、少なくとも次の数値を継続的に確認します。
- 36協定で定めた1日・1か月・1年の上限
- 月45時間を超えた回数
- 1年間の時間外労働
- 時間外労働と休日労働を合計した単月の時間
- 時間外労働と休日労働を合計した2~6か月平均
- 協定の有効期限と更新予定日
複数月平均については協定の起算日をまたいで確認する必要があるため、月が変わった段階で過去のデータを切り離さない管理が求められます。
未届や上限超過を防ぐには協定内容と実績を別々に確認する
36協定に関する代表的な不備には、次のようなものがあります。
- 法定時間外労働が発生しているのに届出をしていない
- 新しい協定の届出前に、旧協定の有効期間が切れている
- 会社が一方的に過半数代表者を指名している
- 管理監督者を過半数代表者にしている
- 対象業務や特別条項の理由が抽象的である
- 自社の業務に合わない様式を使っている
- 36協定で定めた時間を超えて労働させている
- 月45時間を超えた回数を管理していない
- 法定休日労働を含める上限と、含めない上限を混同している
- 2~6か月平均を協定の起算日ごとにリセットしている
- 協定内容を労働者に周知していない
特に注意したいのが、「法律上の上限を超えていなければ問題ない」という誤解です。自社の36協定で法律より短い時間を定めている場合は、自社で定めた協定時間が上限になります。
36協定で定めた時間を超える可能性が生じた場合は、実際に超える前に業務配分や人員配置を見直す必要があります。協定を変更する場合も、労使で改めて締結し、事前に届け出なければなりません。
36協定を届け出ても割増賃金の支払いは必要
36協定を締結・届出しても、時間外労働・休日労働に対する割増賃金の支払義務はなくなりません。
原則として、法定時間外労働には25%以上、法定休日労働には35%以上、深夜労働には25%以上の割増率が適用されます。月60時間を超える法定時間外労働には、企業規模を問わず50%以上の割増率が適用されます。
また、36協定の範囲内であっても、長時間労働による健康障害を防ぐための措置や安全配慮が不要になるわけではありません。協定上の上限を「働かせてよい目標時間」とせず、実労働時間の削減と健康確保を並行して進めることが重要です。
36協定に違反すると刑事罰の対象となる可能性がある
36協定を締結・届出しないまま法定時間外労働や法定休日労働をさせた場合、労働基準法第32条または第35条違反となる可能性があります。
また、36協定を届け出ていても、次のような場合は違反となる可能性があります。
- 36協定で定めた延長時間を超えて労働させた
- 特別条項の発動手続を行わずに限度時間を超えた
- 月45時間を超える時間外労働が年7回以上になった
- 年間の時間外労働が720時間を超えた
- 時間外労働と休日労働の合計が単月100時間以上になった
- 時間外労働と休日労働の2~6か月平均が80時間を超えた
労働基準法第119条では、対象となる違反について6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が定められています。ただし、適用される条文や責任は具体的な事実関係によって異なります。違反の可能性がある場合は、自己判断で処理せず、所轄労働基準監督署や専門家へ確認してください。e-Gov法令検索「労働基準法」
36協定の実務チェックリスト
締結・届出と運用に漏れがないか、次の項目を確認しましょう。
- 法定時間外労働・法定休日労働の発生可能性を確認した
- 事業場ごとに対象業務と対象労働者数を整理した
- 自社の事業・業務に適用される特例を確認した
- 過半数代表者を投票・挙手など適正な方法で選出した
- 時間外労働の理由を具体的に定めた
- 直近の実績を踏まえて必要最小限の協定時間を設定した
- 自社に適用される最新様式を使用した
- 適用開始前に所轄労働基準監督署長へ届け出た
- 労働者がいつでも協定内容を確認できるよう周知した
- 協定で定めた時間と法定上限の両方を管理している
- 月45時間を超えた回数を管理している
- 時間外労働と休日労働の単月合計を管理している
- 2~6か月のすべての平均時間を確認している
- 協定の有効期限と次回更新日を管理している
人事情報と更新業務を一元的に管理する
36協定の適正な運用には、対象労働者の所属、雇用情報、事業場ごとの人数などを正確に把握することが欠かせません。また、複数拠点を持つ企業では、協定や更新に関する社内情報が分散しない運用も必要です。
クラウド型人事管理システム「サイレコ」では、従業員情報の一元管理、管理項目のカスタマイズ、各種アラート設定、申請承認のワークフローなどを利用できます。サイレコの機能紹介
ただし、サイレコを導入するだけで36協定の締結・届出や労働時間の上限管理が完了するわけではありません。勤怠管理の方法や対象者の確認、労使協定の締結、行政への届出を含め、自社の運用全体を整備することが重要です。
36協定に関するよくある質問
従業員が1人でも36協定は必要ですか?
従業員数だけでは決まりません。労働者に法定時間外労働または法定休日労働をさせる場合は、従業員が少ない事業場でも原則として36協定の締結・届出が必要です。
36協定は毎年提出しなければなりませんか?
協定した有効期間が終了した後も時間外労働や休日労働を行わせる場合は、新たな協定の締結・届出が必要です。法律が有効期間を一律に1年と定めているわけではありませんが、対象期間や定期的な見直しの必要性から、実務上は1年とすることが一般的です。
36協定を締結すれば何時間でも残業させられますか?
できません。36協定で定めた上限と、労働基準法が定める上限の両方を守る必要があります。特別条項を設けても、一般則では年720時間以内、単月100時間未満などの制限があります。
36協定届は電子申請できますか?
電子申請が可能です。厚生労働省の電子申請様式作成支援ツールでは、届出書の作成から申請までオンラインで進められます。
複数の事業場分を本社からまとめて届け出られますか?
一定の条件を満たせば本社一括届出が可能です。ただし、届出を一括化できても、各事業場で必要な労使協定の締結まで省略できるわけではありません。
まとめ|適用上限を確認し、締結・届出後も実労働時間を管理する
36協定は、法定労働時間を超える時間外労働や法定休日労働を行わせるために、使用者と労働者側が締結し、労働基準監督署長へ届け出る協定です。
一般則の限度時間は原則として月45時間・年360時間です。特別条項を設けても、年720時間以内、単月100時間未満、2~6か月平均80時間以内、月45時間を超えられるのは年6か月までという上限があります。
人事・労務担当者は、次の順序で対応しましょう。
- 事業場、対象業務、対象労働者を確認する
- 過半数代表者を適正に選出する
- 必要最小限の時間と具体的な理由を定める
- 自社に合う最新様式で協定を締結する
- 適用開始前に所轄労働基準監督署長へ届け出る
- 労働者へ周知し、協定時間と実労働時間を継続して管理する
まずは厚生労働省の最新様式・記載例で、自社に適用される様式と上限を確認してください。複数拠点の従業員情報や人事関連の更新業務が分散している場合は、サイレコの機能もあわせてご確認ください。